【労働生理】代謝・・・1日目
1日目は労働生理の分野から始めます。
代謝とは?
代謝(新陳代謝)とは、栄養を取り入れて、エネルギーを生み出す、生命維持に欠かせない活動のことです。生き物は古い細胞を捨てて、新しい細胞を生み出します。このサイクルの為にはエネルギーが必要で、動かなくても、エネルギーを消費します。
この生命維持に必要な最小限のエネルギー量を
『基礎代謝量』といいます。
この基礎代謝量が1の基準の時は安静な状態で、横になって(横臥)、意識がはっきりしている状態を表します。
横になって、意識がはっきりしている状態
=基礎代謝量
このエネルギーを消費する量は、体位や状態によって変化します。
例えば、
睡眠中は基礎代謝量の9割ほどの代謝しかしません。
睡眠中=基礎代謝量×0.9
横になっていない状態で、安静な状態のときは約1.2倍の代謝をします。
横になっていない状態で安静な状態
=基礎代謝量×1.2
BMI(Body Mass Index)とは?
肥満の度合いを表す指標で、次のように求められます。
BMI=体重(kg)÷身長2(m)
例:
体重 60kg
身長 170cm=1.7m
BMI=60÷(1.7)2=20.76
エネルギー代謝率(RMR)とは?
作業で消費したエネルギー量から安静時の消費エネルギー量を引いた値を、基礎代謝量で割ったものです。
エネルギー代謝率 |
【労働生理】「代謝」に関する演習問題
(1)基礎代謝量は、睡眠中の測定値で表される。
(2)作業は何もせず、ただじっと座って安静にしているときのエネルギー代謝率は1.2倍程度である。
(3)エネルギー代謝率は、動的筋作業の強度を表す指標として有用である。
答え
(1)✕・・・基礎代謝量は、安静時、横臥、覚醒の3条件がそろった時の代謝量です。
(2)
✕・・・作業をせずに、じっと座って安静しているときの作業にかかる消費エネルギー量は、0である。
(3)
〇・・・問題文の通り
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