【関連法令(有害業務に係るもの)】作業環境測定/衛生基準・・・3日目
今回は、関係法令の分野の作業環境測定/衛生基準について説明していきます。
作業環境測定とは
作業環境測定とは、職場等の作業環境中には粉じん、有機溶剤、騒音等、働く人達の健康に悪い影響を及ぼす様々な有害要因が存在します。その有害要因を取り除き、適正な作業環境を確保し維持するために、作業環境を測定し評価することです。
作業環境測定の流れ
作業環境測定は次のよう流れで評価を行います。
①デザイン・・・作業場に即した作業計画を立てること
②サンプリング・・・試料を採取し、必要に応じて分析を行うための前処理
③分析・・・サンプリングした試料から、測定しようとする物質を分離し、定量化する。
④評価・・・A測定とB測定を行い、そのいずれかの悪いほうの数値で、評価を決定する。
法律は、事業者に、有害な業務を行う屋内作業場、その他政令で定める作業において、作業環境測定を行うよう義務付けています。
作業環境測定が必要な事業所と作業環境測定の頻度
法律では、事業場に、有害な業務を行う屋内作業場、その他政令で定める作業場において、作業環境測定を行うよう義務付けています。
・1ヶ月に1回
放射線物取扱い作業室等
・6ヶ月に1回
第1類、第2類の特定化学物質の製造・取扱い(第3類は除外)
土石・岩石・鉱物・金属・粉じんを発散
・1年に1回
厚労省HP 職場の安全サイトより |
一定の鉛業務
有害作業所の衛生基準
・騒音
著しい騒音を発する一定の屋内作業所は、6ヶ月ごとに1回、
等価騒音レベルを測定する。
記録は3年間保存する。
・暑熱、寒冷、多湿の作業場
半月ごとに1回、気温、湿度・ふく射熱の測定をする
・有毒ガスの立ち入り禁止
酸素濃度が18%未満の場所
・休憩施設
著しく暑熱、寒冷、多湿の作業場、有毒なガス、蒸気または粉じんを発散する作業場には、作業場の外に休憩設備を設けなければならない。
・坑内の作業場
通気設備がある場合、半月ごとに1回、作業場の通気量を測定しなければならない。気温が28℃を超える場合、半月ごとに1回気温を測定。
炭酸ガスが停滞する恐れのある場合、1か月ごとに1回、炭酸ガス濃度を測定しなければならない。記録は3年間保存。
・内燃機関
坑内や地下水の多い地中や水中で作業を行うための作業空間(潜函)などの自然換気が不十分な事業場で使用してはならない。
練習問題
有害業務を行う作業場について定期に行う作業環境測定と測定頻度との組合せとして、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
(1)鉛ライニングの業務を行う屋内作業場における空気中の鉛の濃度の測定-----1年以内ごとに1回
(2)特定粉じん作業を常時行う屋内作業場における空気中の粉じんの濃度の測定-----6月以内ごとに1回
(3)著しい騒音を発する屋内作業場における等価騒音レベルの測定-----6月以内ごとに1回
(4)暑熱、寒冷又は多湿の屋内作業場における気温及び湿度の測定-----2月以内ごとに1回
(5)放射性物質取扱作業室における空気中の放射性物質の濃度の測定-----1月以内ごとに1回
答え
(4)✕…気温および湿度の測定は、半月以内ごとに1回行わなければならない。
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