【労働衛生(有害業務に係るもの)】熱中症による健康障害・・・5日目
今回は、労働衛生の分野の「熱中症による健康障害」について説明していきます。
高温環境下での障害(熱中症)
高温下では、調節機能の高温限界である43.3℃を超えると熱中症を起こし、生命の危険を伴うことがあります。
・熱射病
熱調整機能の変調により、発汗停止、体温上昇(40℃以上)、意識障害、うわごと、呼吸困難などの症状を引き起こす。氷水に体を浸すなど、急速に体温を下げる必要がある。熱中症の中で、最も重篤。
・熱虚脱
皮膚温度の上昇により血管が広がり、皮膚に血液がたまって血液循環が弱くなり、頻脈、血圧低下、頭痛、めまい、耳鳴り、失神などを起こす。涼しい場所に移し、頭を低く足を高くした姿勢をとる。
・熱痙攣
発汗により、塩分、水分が不足しているタイミングで、水分のみ補給することで、血中の塩分濃度が低下し、筋肉の痙攣を起こす。涼しいところで安静にして、食塩水を補給すること。
練習問題
熱中症の一つとされる障害で、暑熱な環境下で多量に発汗したとき、水分だけが補給され血液中の塩分濃度が低下した場合に生じるものは、次のうちどれか。
(1)熱射病
(2)熱虚脱
(3)熱痙攣
(4)熱失神
(5)熱疲労
答え
(3)
〇…発汗により、塩分、水分が不足しているタイミングで、水分のみ補給することで、血中の塩分濃度が低下し、筋肉の痙攣を起こす。
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