今回は、労働衛生の分野の「厚生労働省のガイドライン(受動喫煙対策)」について説明していきます。
職場における喫煙対策のためのガイドライン
厚生労働省では、今回の法改正以前から、職場における喫煙対策のためのガイドラインを策定し、受動喫煙防止対策に取り組んできました。
特に重要なポイントは以下の通り。
①施設・設備面の対策として、喫煙室等の設置等を行うこと。設置に当たっては、可能な限り、喫煙室を設置することとし、喫煙室の設置が困難である場合には、喫煙コーナーを設置すること。
②事業場における建築物の新設や増改築の場合は設計段階から空間分煙を前提とした喫煙室等の設置を計画し、既存の建築物については創意工夫によって喫煙室等の設置を図ること。
③喫煙室等には、たばこの煙が拡散する前に吸引して屋外に排出する方式の喫煙対策機器を設置し、これを適切に稼働させるとともに、その点検等を行い、適切に維持管理すること。
やむを得ない措置として、たばこの煙を除去して屋内に排気する方式である空気清浄装置を設置する場合には、これを適切に稼働させ、その点検等を行い、適切に維持管理するとともに、喫煙室等の換気に特段の配慮を行うこと。
職場の空気環境
練習問題
厚生労働省の「職場における喫煙対策のためのガイドライン」に基づく喫煙対策の進め方に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)空間分煙による施設・設備面の対策としては、可能な限り、喫煙室を設置することとし、これが困難である場合には、喫煙コーナーを設置する。
(2)喫煙室又は喫煙コーナーに設置する喫煙対策機器としては、たばこの煙を除去して室内に排気する方式の空気清浄装置が最も有効であるので、これを設置し、適切に稼働させる。
(3)喫煙室又は喫煙コーナーからのたばこの煙やにおいの漏れを防止するため、非喫煙場所との境界において、喫煙室又は喫煙コーナーへ向かう気流の風速を0.2m/s以上とするように必要な措置を講じる。
(4)職場の空気環境の測定を行い、浮遊粉じんの濃度を0.15mg/m3以下及び一酸化炭素の濃度を10ppm以下とするように必要な措置を講じる。
(5)妊婦及び呼吸器・循環器等に疾患を持つ労働者は、受動喫煙による健康への影響を一層受けやすい懸念があることから、空間分煙を徹底する等の配慮を行う。
答え
(2)
✕…最も有効なのは、たばこの煙が拡散する前に吸引して屋外に排出する方式
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