2019年11月29日金曜日

【労働衛生(有害業務に係るもの以外のもの)】温熱条件(6日目)・・衛生管理者試験で押さえておくべきポイント


【労働衛生(有害業務に係るもの以外のもの)】温熱条件(6日目)

今回は、衛生管理者試験の労働衛生の分野「温熱条件」について勉強していきましょう。

人間の温度感覚



人間の温度感覚は、次の4つの要素で決まります。


①気温 [℃(摂氏)]

➁湿度[%]

③気流[m/s]

④ふく射熱[℃]


このうち①~③までは、アスマン通風乾湿計という計器で測定します。
③は、熱線風速計。④は、黒球温度計で測定します。


至適温度


至適温度とは、暑からず寒からずな温度感覚。個人差があります。

温熱指数


上の温熱要素を合わせた尺度を温熱指数といいます。代表的な温熱指数には、①実行温度、②TGE指数、③不快指数があります。それぞれ見てみましょう。


①実効温度

・・温熱要素のうち、気温、湿度、気流の3要素を総合したもの(ふく射熱は考慮しない)。

➁TGE指数

・・高温作業場における指標。

Tは作業場の平均温度
Gはその場の平均黒球温度
(黒色に塗装された球の中心に温度計を入れて観測した温度)

Eは平均エネルギー代謝率を表します。


③不快指数

・・気温と湿度から求められる値で、人が不快だと思う度合いを表します。


④WBGT(湿球黒球温度)指数

・・気温に湿度、ふく射熱を合わせた総合指標で、高温の環境の評価に用いられます。

この指数は、屋内と屋外で計算の方法が変わります。

・屋外で太陽照射のある場合
WBGT=0.7×自然湿球温度+0.2×黒球温度+0.1×乾球温度

・屋内または屋外で太陽の照射がない場合
WBGT=0.7×自然湿球温度+0.3×黒球温度


練習問題


温熱条件に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。


(1)温熱環境は、気温、湿度及び放射熱(ふく射熱)の三つの温熱要素によって決定される。 
(2)実効温度は、気温、湿度及び放射熱の総合効果を一つの指標で表したものである。 
(3)不快指数は、温熱環境の不快度を表す指標で、乾球温度及び黒球温度の測定値から算出される。 
(4)WBGTは、暑熱環境のリスクを評価するための指標で、屋外で太陽照射がある場合は、自然湿球温度、黒球温度及び乾球温度の測定値から算出される。 
(5)至適温度は、作業中の温度感覚を表す指標として、作業に対応するエネルギー代謝率と職場の平均気温から求められ、感覚温度ともいわれる。

答え


(3)
〇・・・『WBGTは、暑熱環境のリスクを評価するための指標で、屋外で太陽照射がある場合は、自然湿球温度、黒球温度及び乾球温度の測定値から算出される。 

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